初めてのブログ投稿です。
今回は2月7日に行われたシクサーズvsブルズのゲームレビューをやっていきます。
リアルタイム解説的に試合展開を分析していくのでよろしくです。
1Q
さあティップオフ。
まずはシクサーズのオフェンスから開始ということでマッチアップを確認していく。
PHI | マキシー | カリー | Dグリーン | ハリス | エンビード |
CHI | アヨ | ブラウンJr. | デローザン | Jグリーン | ブチェビッチ |
こんな感じ。CHIはエンビードに対してどんなディフェンスを見せていくのだろうか。
12:00 PHI最初のオフェンスはホーンズセットからカリー/エンビードのPnR。
これに対してブラウンJr.はアンダーで対応。
エンビードがカリーへのチェイスを絶対に許さない角度でスクリーンセットしていたのを察知したブラウンJr.が瞬時にアンダーへと切り替えた判断が光った。
おおむねCHIディフェンスが上回っていたがデローザンがボールウォッチャーになった瞬間を狙われてイージーバスケット。
今度はブルズのオフェンスということでこちらのマッチアップも確認していく。
CHI | アヨ | ブラウンJr. | デローザン | Jグリーン | ブチェビッチ |
PHI | マキシー | カリー | ハリス | Dグリーン | エンビード |
こんな感じ。
PHIオフェンス時はDグリーン-デローザン、ハリス-Jグリーンだったのが、
CHIオフェンス時はデローザン-ハリス、Jグリーン-Dグリーンと組み合わせが異なっている。
ここのマッチアップは、できればこのマッチアップでいきたいくらいの意識だと思われるため、
トランジション下などマッチアップを調整する余裕のない時はこのマッチアップにこだわらなくてもよさそう。
11:32 CHI最初のオフェンスはスタッガースクリーンからデローザン/ブチェビッチのPnR。
これに対してエンビードがショウで対応。
ショートロールしたブチェビッチが中継役となりウィークサイドから飛び込んだJグリーンへパス。
イージーバスケットかと思われたがDグリーンのブロックで守りきる。
11:18 ブロックしたボールを回収したエンビードがコーストトゥコースト。
ブチェビッチのペイントエリア内でのディフェンスはもう少し頑張ってほしかったところ。
11:07 CHIオフェンス
デローザン/ブチェビッチのエンプティPnR。
11:32でのPnRは高い位置から行われたが、ここではミドルレンジでのスタート。
これに対してPHIはチェイス&ドロップ。
ドライブキックから仕切り直してブチェビッチvsエンビード。
キックアウトでブラウンJr.の3ポイント成功。
PnRはスクリーンの向きによってエンビードにショウさせるかドロップさせるか分けているのだろう。
スクリーンの向きがミドル方向(トップ側)ならドロップ、サイド方向(ベースライン側)ならショウの使い分けだと思われる。
サイド方向のPnRはサイドラインがあることでハンドラーをダブルチームで潰しやすい特徴があるためPHIはそこを狙っていくのだろう。
10:40 PHIオフェンス
マキシー/Dグリーンのフレアースクリーンの最中にトップでエンビードvsブチェビッチ。
ドライブからバスケットカウントワンスロー獲得。
ブチェビッチではエンビードを守りきれないか。
きっちりフリースローまで決めるエンビード。
10:34 CHIオフェンス
再びデローザン/ブチェビッチのPnR。
ここでもPHIはチェイス&ドロップ。
大好きなエルボーからデローザンのプルアップジャンパー成功。うますぎ。
10:25 PHIオフェンス
ピストルアクションからマキシー/エンビードのエンプティPnR。
CHIはアイス&ドロップ。
リジェクトからポップしたエンビードへパスしてハンドオフに切り替えるがうまくスクリーンは成功せず。
エンビードvsブチェビッチへと移行。
エンビードがドリブルを開始した瞬間にパサースポットからアヨがダブルチーム。
慌てたエンビードはダブルドリブルでターンオーバー。
右サイドのポストでリングに正対しながら右手ドリブルすると、トップ側からのダブルチームに対して体の向き的にすぐにパスへ切り替えられない。
この安易なドリブルはエンビードの弱点。CHIナイスディフェンス。
10:07 CHIオフェンス
トップでデローザン/ブチェビッチのショートPnR。
リジェクトからドライブキック、展開して再びデローザン/ブチェビッチのサイド方向のエンプティPnR。
ここはやはりショウで対応するPHI。
11:32同様、冷静にショートロールしつつデローザンのドライブに合わせてポップでポジション調整するブチェビッチ。
パスをもらって見事なカウンタードライブでレイアップ成功。
ショウに対してスクリーナーのブチェビッチがショートロールでエンビードを牽制することで、ハンドラーのデローザンにゆとりを持たせている。
ブチェビッチのスクリーナーとしての性能の高さを感じる。
9:47 PHIオフェンス
素早いリスタートからハリスvsJグリーン。
ジャブステップから3ポイントは失敗。
9:40 CHIオフェンス
アヨ/ブチェビッチのミドル方向へのPnR。
やはりチェイス&ドロップで対応するPHI。
PHIはミドル方向のPnRに対してチェイス&ドロップで守りつつ、他のディフェンスはマークマンへのパスコースを切るポジショニングをとっている。
つまりハンドラーからパスの選択肢を潰して、ドロップしているエンビードとのミドルレンジでの勝負に追い込んでいる。
エンビードはこのエリアでの駆け引きが抜群に上手い。
デローザンなら渡り合えるだろうが、他のプレイヤーはどうだろうか。
この場面のアヨはプルアップジャンパーを失敗。
9:30 PHIオフェンス
マキシー/エンビードのエンプティPnR。
アイス&ドロップで対応するCHI。
10:25同様、リジェクトからポップしたエンビードにパス。
エンビード3ポイント成功。
エンビードのポップへはウィークサイドがスタントしていたが、カリーを長時間放置できないためか中途半端なプレッシャーとなった。
この後デローザンが再びミドルレンジでプルアップジャンパーを成功。
9:05 PHIオフェンス
マキシー/エンビードのエンプティPnR。
例の如くアイス&ドロップ。
それに対してこちらも例の如くリジェクトとポップ。
しかし今度はCHIがウィークサイドからしっかりとスタントしたため、エンビードにパスできない。
そうこうしているうちにマキシーはブラウンJr.に捕まりコーナーで袋小路。
CHIのPnRディフェンスコンセプトの典型的な成功パターンにハマってしまったPHI。
サイド方向のPnRはサイドラインがあることでハンドラーをダブルチームで潰しやすい特徴があるためPHIはそこを狙っていくのだろう。
PHI自身も行なっている、サイドラインを利用したこのディフェンスにしっかりやられてしまった。
さあどうする?
8:53 PHIオフェンス
直後のオフェンスで早速ヒントが見つかった。
トップでマキシー/エンビードのPnP。
アイス&ドロップに対してリジェクトとポップ。
行われたプレー自体はこれまでと全く同じだが、ここはその状況が違う。
これまではエンビードがポップした先にオフボールプレイヤーが2人いた。
これによってスタントが可能になっていたが、この場面でのポップサイドのオフボールプレイヤーは画像の通りコーナーのDグリーンのみである。
この状況でデローザンがこれまでのようにスタントするとDグリーンをオープンにしてしまう。
となるとエンビードのポップをケアできず、この場面のようにパスが通ってチャンスを作れる。
慌ててクローズアウトするブチェビッチに対してエンビードがカウンタードライブでレイアップ成功。
この成功体験は大きい。
継続できればCHIはPnRディフェンスを修正しなければならなくなる。
8:40 CHIオフェンス
デローザン/ブチェビッチのミドル方向のPnP。
チェイス&ドロップに対してブチェビッチがポップ。
PHIはレイトスイッチで対応。
これにより、ブチェビッチvsハリスのミスマッチが発生したため1対1に移行。
ハリスをサポートしようとしたエンビードがデローザンを見失い、イージーバスケット。
お互いにPnRでのスクリーナーポップが効果的に働いている。
かなりこの試合の駆け引きのポイントが見えてきた。
ここからはこの駆け引きに動きがあった場面をピックアップして解説していく。
5:52 CHIオフェンス
デローザン/ブチェビッチのミドル方向PnR。
例によってチェイス&ドロップと、
マークマンへのパスコースを塞ぐポジショニングでのオフボールディフェンスで対応。
CHIはウィークサイドのウイングのJグリーンがカットでデローザンのドライブに合わせる。
塞がっていたパスコースがこのカットによって再び発生。
カットをウィークサイドコーナーDFのカリーがケアしたことでキックアウト。
ブラウンJr.のワイドオープンコーナースリーを見事演出。
ショットは失敗したものの良いオフェンスだった。
5:25 CHIオフェンス
デローザン/ブチェビッチのミドル方向PnR。
先ほどと同じウィークサイドの動きを見せるCHI。
これにPHIは早速アジャストする。
カリーがカットするマークマン(ブラウンJr.)を3線のマキシーに任せる。
その代わりにカリーはウィークサイドコーナーでオープンになるアヨへのパスコースを切る体の向きでデローザンにヘルプ。
パスが出せないデローザンはタフなフローターを失敗。
デローザンからパスが出ないようにすることで、
オープンをオープンじゃないようにする素晴らしいディフェンスだった。
この後、デローザンがベンチに下がった。
ふわふわしたオフェンスが続く両チーム。
どちらが流れを掴むかといった戦況。
3:00 PHIオフェンス
トップでマキシー/エンビードのP&P。
CHIはこれまで通りアイス&ドロップで対応。
これに対してエンビードのスクリーンの角度に変化があった。
アイスされてもその上からセットしてスクリーンに引っ掛かるように、
アヨの左足のあたりまでスクリーンの位置と角度をエンビードが調整している。
こうすることで効果的なスクリーンとなり、
マキシーがオープンでプルアップスリーを沈めることができた。
リジェクトとポップ以外のアイス攻略を持ってきたPHI。
ここでCHIタイムアウト
タイムアウト明け
CHIはデローザンをコートに戻し、PHIはエンビードをベンチに下げた。
2:30 PHIオフェンス
マキシー/ドラモンドのPnR。
アイス&ドロップに対して先程のエンビードと同じ角度でドラモンドはスクリーンセット。
同じようにアヨがスクリーンに引っ掛かり、マキシーがプルアップスリー成功。
このスクリーンの角度であれば容易にアンダーで対応できるはずだが、
アヨはアイスすることにこだわっているためスクリーンを避けられていない。
2:05 CHIオフェンス
トップでデローザン/ブラッドリーのPnR。
一貫してチェイス&ドロップで対応。
ヘルプディフェンスのポジショニングもおおよそ同じ。
ここではオフボールのウイングとコーナーがデローザンのドライブに合わせてポジションチェンジ。
これでヘルプディフェンスの意識をデローザンから外させてエルボーでのプルアップジャンパーを演出。
確実に決めてくるデローザン。
5:25ではウイングのカットをうまく守られたが、オフボールでの動き方を変更してハンドラーに余裕を持たせたCHI。
良い駆け引きが続いていて楽しい。
1:00 CHIオフェンス
デローザン/ブラッドリーのミドル方向PnR。
これまでチェイス&ドロップで対応してきたPHIがここではアイスで対応。
スクリーンの向きを変えさせてサイド方向へ誘導。
ドラモンドがショウしてデローザンに緩めのダブルチーム。
冷静にボールをキープしたデローザンがコーナーでワイドオープンのヒルへパス。
ヒルの3ポイント成功。
ドロップしていてはいつまでもデローザンにミドルレンジで得点されると考えての対応だったのだろうがかなり中途半端だった。
2Q以降ここの対応をどうするかは考えなければならない雰囲気がある。
2Q
10:55 CHIオフェンス
デローザン/ブラッドリーのミドル方向PnR。
1Q1:00同様、アイスからショウで対応するPHI。
ショートロールしたブラッドリー経由でトーマスの3ポイント失敗。
ブチェビッチより判断とハンドリング能力に劣るであろうブラッドリーにショートロールさせるように仕向ける作戦か。
1Q1:00のような中途半端な感じは無くなっていた。
とりあえずはこのディフェンスで対応していく様子のPHI。
CHIはトーマスの3ポイントが不発なのがきつい。
10:12 CHIオフェンス
デローザン/ブラッドリーのPnRだとデローザンがパスするよう誘導されてしまうため、CHIは攻め方を変更。
デローザンの1対1を実行。
一旦ヒルにスクリーンセットしてスイッチを誘い、
デローザンvsニアンのマッチアップを作ろうと試みたがうまくいかず。
それならば仕方ないとデローザンvsハリス。
エルボーでターンアラウンドを決めてデローザンに軍配。
デローザンすごい。
5:17 CHIオフェンス
エンビードがコートに戻ってきている。
デローザン/ブチェビッチのミドル方向PnR。
エンビードもブリッツで対応。
しかしデローザンもブチェビッチも冷静。
的確にショートロールしたブチェビッチへデローザンがきっちりパスを供給。
オープンでパスを受けたブチェビッチがイージーレイアップ。
前半終了。
今回のブログはここで終わります。
両チームのPnRの攻守両面での工夫が見られて面白い試合でした。
では。